お客様の課題
- 建設業界向け Web サービスの新規開発にあたり、AWS や IaC ツールの知見やノウハウが豊富な開発パートナーを探していた。
対応と結果
- アイレットがインフラ構築を担当。コスト最適化や運用効率を踏まえたベストプラクティスを提案・実行。建設現場の DX 化を推進する Web サービスをリリースする。
株式会社アドヴァンス様(以下、アドヴァンス様)は、建設業界向けの工事日報・施工管理 Web サービス「CMACS CLOUD(Cマックスクラウド)」をリリースしました。本サービスの開発をアイレットがサポートさせていただきました。
建設現場の課題解決に向けた DX サービスを新規開発。AWS と IaC の知識・ノウハウが豊富な開発パートナーとしてアイレットが参画
アドヴァンス様は奈良県を拠点に Web アプリケーション開発を展開し、企業のデジタルトランスフォーメーション達成を支援する高品質なサービスを提供しています。
同社は建設現場における日報、工程、安全・品質に関する情報が複数のツールや紙ベースで管理されており、情報の一元管理が難しいことや、複数プロジェクトが同時進行する中で工数管理が複雑化している課題を解決すべく、生産性向上のための DX サービスの開発を計画していました。そこで、AWS や IaC(Infrastructure as Code)に豊富な知識・ノウハウを持つ開発パートナーと連携すべく、アイレットにご依頼いただきました。
お客様からのご要望は主に3点ありました。まず、インフラ運用の負荷を減らすためにできる限りマネージドサービスを活用すること。続いて、シングルテナント形式でエンドユーザー用のサイトを表示すること。そして、リリース後も AWS や IaC を効率よく運用できるようにサポートすること。これらのご要望に合わせたベストプラクティスをアイレットでご提案・実行いたしました。
シングルテナント形式のベストプラクティスを提案・実行し、AWS サービス利用料の最適化と運用コストの削減に成功
インフラ構築にはオープンソースの Terraform を 利用してインフラのコード管理(IaC)を行なうことで、スムーズなインフラ環境の構築と、シングルテナント形式におけるエンドユーザー追加時の簡易な拡張・管理を実現しています。また、AWS Fargate をはじめとした AWS マネージドサービスを中心に構成を組むことで、運用コストの最適化につなげています。
今回の開発で最も重要なポイントは、シングルテナント形式で各エンドユーザーのサイトを運用する際、いかに運用コストを抑えられるかという点です。通常、シングルテナント形式で新たに作成する場合、追加エンドユーザーごとに各 AWS コンポーネントが重複して必要になりますが、お客様と議論しながら可能な限り共通化することで、エンドユーザーを新規追加する際に発生する AWS 利用料と運用コストを最小限に抑えています。
また、今後の運用も見据え、AWS で想定される手順書の整備や、IaC ツール利用における方針および手順書を整備するなど、お客様側で操作する際のサポートを実施いたしました。
お客様のご要望に合わせた AWS サービスを構築後、AWS Well-Architected Tool を活用して、AWS が掲げるベストプラクティスに基づいた環境レビューを実施。結果をもとに AWS GuardDuty や Amazon Inspector を提案・設定することでセキュリティレベルの向上を実現しています。
こうした開発を経て、建設現場の日報作成と現場管理の生産性向上を実現する Web サービス「CMACS CLOUD(Cマックスクラウド)」をリリース。建設業界の DX 推進に貢献することを目指して、順次サービスを拡大しています。
アイレットは今後もお客様に寄り添い、柔軟な対応力と技術力を掛け合わせて、お客様のビジネス成長を支援してまいります。
(使用プロダクト)
AWS
- Amazon Route 53
- ACM
- Amazon S3
- Amazon SES
- AWS Systems Manager Parameter Store
- Amazon CloudWatch Logs
- Amazon EC2
- NAT Gateway
- ALB
- Amazon ECS(AWS Fargate)
- Amazon ECR
- Amazon RDS for MySQL
- Amazon ElastiCache
IaC ツール
- Terraform
Credit
クライアント株式会社アドヴァンス