デザインシステムの導入により、デザイン業務を効率化！グローバルマーケットでの競争力強化に向けた UI / UX を実現

株式会社バンダイナムコエンターテインメント様（以下、バンダイナムコエンターテインメント様）は、「バンダイナムコID」の UI/UX 改善を実施しました。本プロジェクトをアイレットが支援させていただきました。

バンダイナムコエンターテインメント様は Bandai Namco’s Purpose「Fun for All into the Future」のもと、世界中のお客様に数多くのエンターテインメントを展開している企業です。同社はバンダイナムコグループの様々なサービスやコンテンツを一つのアカウントで利用できる「バンダイナムコID」を提供しており、お客様一人ひとりにバンダイナムコグループのサービスをもっと便利に楽しんでいただくための重要な役割を果たしています。

バンダイナムコID はすでに10以上の言語に対応しており、国内のみならずグローバル規模でユーザーにご利用いただける環境が整っていました。しかし、現状は日本主導で開発されたシステムをそのまま翻訳して使用しているため、海外のユーザーが慣れ親しんでいる UI/UX とは異なることから、利用がなかなか進まないという課題が生じていました。

バンダイナムコID のグローバル展開は、バンダイナムコグループが今後さらなる成長を実現するための重要な施策の一つであるため、海外のユーザーでも使いやすいユーザーインターフェースへの見直しをすることとなりました。そこで、長年にわたってバンダイナムコID の開発・運営サポートをはじめバンダイナムコエンターテインメント様の様々なプロジェクトに開発パートナーとして携わらせていただいているアイレットにご相談いただきました。

お客様からのご要望を受けて、アイレットのデザイン事業部は、人間中心設計のプロセス（調査→分析→設計→評価）に基づいてプロジェクトを始動しました。

はじめに、度重なる改修によってページ数が増大し、全容の把握が難しくなっていたバンダイナムコID 関連のページ構造を調査した上でワイヤーフレームを作成し、現状を正しく理解することからスタート。さらに、同社のアメリカ拠点である Bandai Namco Entertainment America（以下、BNEA）様へのヒアリング調査を通じて、海外ユーザーのニーズを深く理解するとともに、BNEA 様が考えるコンセプトデザインも共有していただきながら分析を行ない、ワイヤーフレームをアップデートしていきました。

作成したワイヤーフレームは、BNEA 様にユーザー目線でレビューしていただき、具体的なフィードバックを収集。そのフィードバックをもとに再設計するというプロセスを繰り返すことで、グローバルで直感的に使いやすい UI/UX を追求していきました。

たとえば、海外におけるログイン新規登録画面でよく使われている UI パターンや、入力項目における必須/任意ラベルの有無、1画面1項目の原則、英語翻訳したテキストのニュアンス調整など、海外ユーザーが慣れ親しんだ UI や文化の違いなどを細部にわたって共有いただくことで、海外ユーザーにとって違和感や迷いのない UI/UX の実現に努めました。

また、今回作成したデザインに関する判断基準をバンダイナムコエンターテイメント様の社内に共有し、統一することを目的としたデザインシステムを作成しました。デザインシステムとは、デザイン原則やスタイルガイドライン、UI コンポーネントなどを文書等にまとめる仕組みのこと。これにより各関係者の共通理解を担保し、意思決定の迷いやブレをなくすことで、 一貫性のある UI・操作性・体験をユーザーに提供することが可能となります。さらに、デザインシステムの作成はデザイン作業の効率化やデザイン修正の柔軟性向上も期待できます。

このような取り組みを通じて、バンダイナムコID 関連のデザインをアップデートし、海外ユーザーにとっても使いやすい UI/UX を実現。BNEA 様だけでなく、ヨーロッパを拠点とする Bandai Namco Entertainment Europe 様からも好評をいただいております。

今後もアイレットは、グローバル展開も含めた UI/UX の可能性を追求し、ユーザーにとっての価値ある体験を創出することで、お客様のビジネス成長に貢献してまいります。