お客様の課題
- 開発済みのルーターを個別管理し、電波状況・設定状態などの詳細情報を取得する仕組みを求めていた。また、管理画面から各ルーターを操作し、メンテナンスを行なう必要があった。
対応と結果
- SORACOM Napter を活用し、クラウド側から安全に個別ルーターへ接続可能な環境を構築。さらに管理画面を開発し、画面上でのルーター状態の確認やコマンド操作を実現。
KDDI株式会社様が提供する「KDDI IoT クラウド デバイス管理」における、SORACOM Napter を活用したルーター管理のシステム構築・開発をアイレットが担当いたしました。
世界各地の IoT 機器を一元管理。さらなる保守性向上を目指し、個別ルーターの遠隔管理・操作と管理画面の開発に着手
KDDI株式会社様(以下、KDDI様)は、自動車業界をはじめとする幅広い産業のお客様に向けて、グローバルビジネスの事業拡大を支援するビジネスプラットフォームを提供しています。このプラットフォーム上で提供している「KDDI IoT クラウド デバイス管理」は、国内外に点在する法人のお客様の IoT 機器や通信モジュールを遠隔で一元的に管理することができるサービスです。
当サービスでは、Web ポータルからグローバル IoT アクセス対応ルーター「AMT5500」の稼働状況をモニタリングすることが可能となっています。
関連事例:
「KDDI IoTクラウド デバイス管理」における死活監視システムの開発・インフラ構築
今回の追加開発では、これらの管理機能に加え、個々のルーターから電波状況・設定状態などの詳細情報を取得する仕組みを構築し、さらに「KDDI IoT クラウド デバイス管理」の管理画面上で個別ルーターの操作・メンテナンスを行なうためのシステム構築・開発を行なっています。
SORACOM Napter を活用し、管理画面上で個別ルーターの詳細確認やインタラクティブな操作ができるように
今回は IoT デバイスへ簡単かつセキュアにリモートアクセスを実現する SORACOM Napter を活用し、クラウド側から安全に個別ルーターへ接続可能な環境を構築しました。さらに「KDDI IoT クラウド デバイス管理」上に管理画面を構築。管理画面上で視覚的にルーターの状態や設定情報などを確認できるだけでなく、直接コマンド実行も可能となり、端末をインタラクティブに操作することができます。
また、過去の設定情報を取り込み、必要に応じてサーバー側で演算や差分出力、一括取得処理する機能を実装することで、メンテナンス・保守性の向上に貢献しています。なお、SORACOM Napter の同時接続には上限があるため、複数プロセスが立ち上がる場合でも自動制御できるように、Amazon DynamoDB を用いた制限を実装しています。
この開発によって、世界各地に点在する IoT 機器や通信モジュールをリモートで一元管理する上で、現地に行かずとも管理画面上でルーターの状態・設定確認やバージョンアップ、メンテナンスなどの対応が可能となりました。
アイレットは今後も、長年の経験により培われた技術力や知見を生かし、スピードと対応力を発揮しながら、お客様の課題解決を支援してまいります。
(使用プロダクト)
- ・AWS
- AWS WAF
- Amazon CloudFront
- Amazon Cognito
- Amazon Route 53
- Amazon S3
- AWS Secrets Manager
- AWS Certificate Manager(ACM)
- AWS Fargate
- AWS Lambda
- Amazon SQS
- Amazon DynamoDB
- Amazon Aurora
- ・SORACOM Napter
Credit
クライアントKDDI株式会社