お客様の課題
- 短期間で保険金請求用 Web サイトを構築する必要があった。
- 機密性の高い顧客情報を扱うため、セキュリティを重要視していた。
対応と結果
- 運用コストを効率化しつつ、堅牢なセキュリティを担保したシステムを短期間で構築した。
損害保険ジャパン株式会社様(以下、損保ジャパン様)が設立した保険金請求の受付用 Web サイトにおいて、Microsoft Azure(以下、Azure)を活用したシステムの構築をアイレットが担当いたしました。
案件発生の経緯
●お客様について
某通信会社様が、回線ユーザー向けに、損害保険付帯サービスの提供を開始。損保ジャパン様が引き受け、保険金請求の受付を行える Web サイト設立を急がれていました。また、損保ジャパン様は Azure のユーザーであり、Web 上請求サービスのプラットフォームにも Azure を選択されました。
●アイレットを選択いただいた理由
過去の案件でのスピード感へのご評価、Azure の高い専門性を有するエンジニアが在籍すること、また 通信会社様と関係性を築いているという信頼感から、この度アイレットにお声がけいただきました。
●お客様の課題感や重視されていたこと
損保ジャパン様では、何よりも短納期での対応を強く希望されていました。同時に、保険審査の対象外となる申し込みを選別・除外する第一次対応の自動化、保険契約者であるユーザーにとっての画面操作のしやすさ、非常に機密性の高い顧客情報を扱うためセキュリティも、重要視されていました。
ソリューションのポイント
●着眼点
短納期であることはもちろん、利用者数が膨大ではないことから、コスト感も重視。堅牢なセキュリティを担保しつつ、運用工数をできるだけ節減できるよう工夫しました。
●ご提案内容
インフラストラクチャーをマネージドサービスで構成することにより、構築および運用の工数を抑制しました。保険契約者様が請求を申し込む画面と、損保ジャパン様用の管理画面、それぞれのフロントエンドは、SPA(Single Page Application)として Nuxt.js により開発し、バックエンドの API は Python で開発しました。
損保ジャパン様が使用される管理画面では、堅牢な認証認可のサービスを短納期かつ低コストで構築するため、Microsoft Entra ID を利用しました。
Azure において標準的とされる構成を踏襲しつつも、Azure での Nuxt 3のサポートが開始された時期が2022年4月とまだ比較的、歴史が浅いことにより、情報の少ない Nuxt.js を自社内で検証して採用しているため、技術的な新規性も併せ持っています。
お客様のご評価と本プロジェクトの意義
サービスはすでにリリースされており、損保ジャパン様からは、「急な依頼で短納期にもかかわらず、通信会社様の商戦に間に合わせてくれた」とスピード感に既に高いご評価をいただいています。
今回のご依頼は、Microsoft Azure により全く新しいサービスをご提供した、アイレットとしても貴重な機会となりました。特に金融・保険分野の厳しいセキュリティ要件に対応し、インフラ構築を工夫したのは大きな意義があります。
今後も弊社では日々変化するお客様の状況に寄り添いながらソリューションを提供してまいります。
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(使用プロダクト)
- Microsoft Entra ID
- Azure DNS
- Azure Communication Services
- Azure NAT Gateway
- Azure Virtual Network
- Azure Load Balancer
- Azure Functions
- Azure Key Vault
- Log Analytics Workspace
- Azure Virtual Machines
- Azure Database for MySQL
- Azure Public IP Addresses
- Azure Storage Account
Credit
クライアント損害保険ジャパン株式会社