Amazon Aurora 利用料を約7割削減! cloudpack+(クラウドパックプラス)を活用したクラウド最適化支援

エス・エー・エス株式会社

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エス・エー・エス株式会社

お客様の課題

  • Amazon Aurora PostgreSQL の利用料が AWS 全体利用料の8割を占めていた。
  • すでに Reserved Instances(RI)を活用していたが、コスト削減効果は限定的だった。
  • 料金高騰の原因を特定し、具体的な削減策を実施する必要があった。

対応と結果

  • Aurora Standard から I/O 最適化への移行を提案した。
  • 正規化係数から最適な Reserved Instances(RI)の購入額を算出した。
  • Amazon Aurora の利用料を約7割削減した。

エス・エー・エス株式会社様のクラウド環境において、「cloudpack+(クラウドパックプラス)」を活用したクラウド最適化とコスト削減をアイレットが支援させていただきました。

「cloudpack+」の『クラウド最適化サポート』で、利用料高騰の原因を徹底分析

エス・エー・エス株式会社様(以下、エス・エー・エス様)は、金融・流通・クレジット業務を中心に、システム構築やコンサルティング、クラウドサービスを提供する企業。「すべては笑顔のために~世の中のすべての人を笑顔にする~」という使命のもと、質の高いサービス提供を通じて社会に貢献し、情報セキュリティや環境への配慮にも取り組んでいます。

エス・エー・エス様の AWS 環境では、Aurora PostgreSQL のコストが全体の8割を占める状況が続いていました。データベースの負荷増加に伴い、I/O リクエストも増大し、それに比例して運用コストも急増。Reserved Instances(RI)の活用や一般的なコスト削減策を講じても、期待以上の効果が得られず、さらなる最適化が求められていました。

そこでアイレットは、クラウド導入・活用の総合支援サービス「cloudpack」をご契約のお客様に提供する無料サポートサービス「cloudpack+」の『クラウド最適化サポート』にて、クラウド最適化に向けた既存環境の分析や改善提案を実施しました。

「cloudpack+」サービスページ

まずは AWS Billing and Cost Management を活用して請求データを詳細に分析。その結果、Amazon Aurora のストレージ関連コストのうち、I/O リクエスト料金が Amazon RDS 利用料の9割を占めていることが判明しました。また、Aurora Standard の契約形態では I/O 100万リクエストごとに0.24ドルの課金が発生するため、I/O リクエストが多いシステムではコスト増加が避けられないことが明らかになりました。

RDSの料金内訳

この分析結果を踏まえ、Aurora I/O 最適化の導入が最も効果的と判断。Aurora I/O 最適化は、RDS インスタンス料金やストレージ料金は従来の Standard プランより高くなるものの、I/O リクエストの課金が無くなるため、I/O 負荷の高い環境においては有効なコスト最適化手段であると考えました。

Auroraのストレージ構成について

Aurora I/O 最適化と Reserved Instances(RI)の最適活用で、利用コストを大幅削減

Aurora I/O 最適化の導入にあたっては、コスト削減効果を最大化するため、最適なReserved Instances(RI)の購入計画が不可欠です。

アイレットは、AWS Billing and Cost Management による分析結果をもとに、Aurora Standard と Aurora I/O 最適化の料金を比較し、最適なコスト削減プランを試算。その結果、エス・エー・エス様の最も利用料の高い Aurora クラスタで大幅にコスト削減が可能であることが分かりました。

各クラスタの計算結果について(1)
各クラスタの計算結果について(2)

また、Aurora I/O 最適化ではインスタンスの利用料が約1.3倍に増加するため、Reserved Instances(RI)を購入する際はこの増加分も考慮する必要があります。そこでアイレットは、AWS の正規化係数を活用し、「どの Reserved Instances(RI)をどの程度購入すれば、コスト削減効果を最大化できるか」を詳細にシミュレーション。計算結果を分かりやすく可視化し、エス・エー・エス様にとって最適な購入プランを提案しました。

※正規化係数:インスタンスファミリーが同一のインスタンスでインスタンスサイズに定められた値と比べて何倍と見なす係数。本係数を組み合わせることで、最適なリザーブドインスタンスの購入プランを選定できます。

購入対象インスタンスの正規化イメージ
db.r5系のRI計算

結果として、適切なReserved Instances(RI)の購入計画とAurora I/O 最適化の導入により、Amazon Aurora の利用料を約7割削減することに成功。さらに、I/O リクエストの課金が不要となったことで、将来的な運用コストの予測が容易になり、安定したクラウド運用計画の策定が可能となりました。

アイレットの「cloudpack+」では、『クラウド最適化サポート』以外にも、AWS のトレーニングやお客様環境のセキュリティ診断、コンサルティングなどのサポートサービスを基本無料で提供しています。今後もアイレットは、お客様におけるクラウド環境の効率化や改善、さらなる活用を推進してまいります。

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Credit

クライアントエス・エー・エス株式会社